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  1. 群馬県議会 2022-10-03
    令和 4年第3回定例会文教警察常任委員会(警察本部関係)−10月03日-01号


    取得元: 群馬県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-03
    令和 4年第3回定例会文教警察常任委員会警察本部関係)−10月03日-01号令和 4年第3回定例会文教警察常任委員会警察本部関係委員会の名称 文教警察常任委員会 開催場所   302委員会室 開議年月日時 令和4年10月3日 午前10時00分 散会年月日時 令和4年10月3日 午前11時24分 会議の目的  令和4年第3回前期定例県議会における付託議案等の審査        (警察本部関係)        委員長 今泉健司  副委員長 大林裕子  委員 橋爪洋介 出席委員   委員  後藤克己  委員   井下泰伸  委員 藥丸 潔        委員  大和 勲  委員   本郷高明  委員 金沢充隆        委員  牛木 義 欠席委員   なし 執行部出席者       【警察本部】        警察本部長       小笠原和美  警務部長       古川英晴        生活安全部長      金井 稔   地域部長       室岡也寸晴        刑事部長        神保誓志   交通部長       荒船和男        警備部長        桑原信彦   首席監察官      瀧川和典        サイバーセンター長   小嶋 肇   総務統括官      加部勝弘
           警務統括官       手島英之   人身安全対策統括官  青山正幸        組織犯罪対策統括官   田村宗二   運転免許統括官    須田和行        危機管理対策統括官   藤塚博幸   会計統括官      小菅博司        広報広聴課長      田島政徳   会計課長       渡辺敏弘        装備施設課長      七五三木修  生活安全企画課長   西山 徹        子供・女性安全対策課長 根岸利明   生活環境課長     新井 淳        刑事企画課長      齊田 斉   外国人総合対策参事官 浦野弘則        交通企画課長      柿崎 誠   交通指導課長     木村岳史        交通規制課長      清水 功   運転管理課長     真下高志        警備第一課長      阿部賢哉   警備第二課長     藤塚博幸        外事課長        高橋英丹 △開議(午前10時00分) ○今泉健司 委員長   ただいまから文教警察常任委員会を開きます。  本日の委員会はお手元に配付の次第により、警察本部関係の審査を行います。  なお、議会広報のため、本日の審査風景議会事務局職員が撮影をいたしますので、御承知おき願います。 △議事運営に係る申合せ確認  また今回から「新型コロナウイルス感染症拡大に向けた当面の議事運営に関する申合せ」が一部変更となりましたので御協力をお願いします。  これまでは、警察本部長のほか、説明、答弁のある部長等が出席をしていましたが、今回から関係課長等は全員出席することになりました。  また所管事項に係る質問通告は廃止されましたのでよろしくお願いします。 △委員長あいさつ今泉健司 委員長   (あいさつ)  傍聴人はおりません。 △付託議案の説明 ○今泉健司 委員長   それでは、付託議案の概要について、警察本部長から説明をお願いいたします。 ◎小笠原 警察本部長   (付託議案について概要説明) ○今泉健司 委員長  では続いて付託議案内容について説明をお願いいたします。 ◎小菅 会計統括官   (第100号議案「令和4年度群馬県一般会計補正予算(第2号)」について、第3回定例県議会議案書、令和4年度補正予算説明書及び資料1により説明) ◎古川 警務部長   (警察職員定年引上げについて説明) ○今泉健司 委員長   以上で付託議案の説明は終わりました。 △付託議案の質疑 ○今泉健司 委員長   これより付託議案の質疑を行います。  委員の質疑及び執行部の答弁におかれましては、簡潔明瞭にお願いいたします。  なお、所管事項に係る質疑は、付託議案の質疑が終了した後に行いますので、御了承願います。 ◆大和勲 委員   9月の補正予算についてお伺いしたいと思います。  説明がありましたとおり、道路標示塗り替え、主に横断歩道ということで5,000万円の補正予算が計上されていますので、過去5年間の横断歩道補修実績と箇所数について伺いたい。 ◎荒船 交通部長   横断歩道は、運転者や歩行者が視認しやすい状態を維持することが、交通事故防止上重要であるので、消えかかっていて見えにくい横断歩道は、警察官による目視点検結果や地域住民からの要望等を警察本部で取りまとめ、必要な箇所の補修を行っている。  過去5年間における横断歩道補修実績は、平成29年度は599か所、平成30年度は520か所、令和元年度は921か所、令和2年度が737か所、令和3年度が1,007か所となっている。 ◆大和勲 委員   地域から一番要望されるのは、横断歩道の新設や塗り替えである。そのため9月補正に5,000万円を計上されたことは大変有り難い。  また過去の推移をみると、信号機の新設を少し減らして、塗り替え等の表示を充実していくとのことなので、補修の実績も概ね右肩上がりで、実際にそのように対応しているということに関しても感謝を申し上げる。  今回9月補正予算、5,000万円増額の要求をしているが、もう少し詳細についての説明をお願いしたい。 ◎荒船 交通部長   9月補正で塗り替えの要求をしている5,000万円であるが、令和4年3月末現在、県下で約15,000か所の横断歩道が設置されており、警察で維持管理を行っている。道路標示の中でも特に横断歩道については、横断歩行者を危険にさらすことがないように、摩耗等により消えかかっている場合は早急に更新を行う必要があることから、今回要求をした。  概ね5,000万円で、単路に設置する標準的な横断歩道で約300か所の塗り替えができる計算となっている。 ◆大和勲 委員   本年度の当初予算においては、横断歩道塗り替えについて、概ねの金額と予定していた箇所数についても伺いたい。 ◎荒船 交通部長   令和4年度の道路標示の当初予算額については、3億5,945万円で、その中で横断歩道塗り替えは、標準的な横断歩道で約1,500か所分を予定している。補正等含めて全部で1,800か所施工の予定である。 ◆大和勲 委員   答弁では、補正で300か所を含めて、1,800か所ということで、令和3年度が1,007か所だから、1.8倍となり大変有り難いと思うし、県民の安全安心を守るためにも大変有り難く重要なことだと思っている。  我々の要望とか、区長からの要望、住民からの要望もあると思うが、一生懸命当局はやっていると思うが、すぐに塗り替えができないこともある。もちろん要望の全てについて塗り替えが必要なものではないとは思うが、補修の手続きの流れについて伺いたい。 ◎荒船 交通部長   警察担当者が現地を確認し計測等の調査を行って、その場所に適した横断歩道の設計をしている。その後これらを集約し、業者に発注して補修が行われるが、発注時期については、以前は2回であったところ、平成29年度からは、年4回に増やして、迅速かつ柔軟に対応している。発注回数を増やしたとはいえ、限られた予算を有効活用してより多くの場所に対応できるように、工事の契約は入札を経ることを原則としており、これにより時間を要する場合もある。  要望箇所の中には、摩耗の進み具合や通学路、高齢者施設の周辺など、交通弱者利用頻度の高い場所等で、緊急性を有する場所については、入札によらずに早期に工事完了できるよう臨機応変な対応を行っている。 ◆大和勲 委員   年2回の発注を、平成29年度から4回に変更したということで、迅速な対応ができるよう当局も工夫していることに大変感謝している。  横断歩道の補修は住民に見えるところなので、我々も要望されたことを伝えていき、それが補修として目に映ることが信頼関係として大切だと思うので、ぜひお願いしたい。  交通部長から話があったが、どうしても近隣の状況で、緊急的にやらなくてはいけないということもあるので、イレギュラーで他が早かったということもあると思う。しかしプロの目から見て、緊急性が高いところからやっているので、それを我々も認識しながら、要望のあった区長や住民にも話をしたいと思う。 ◆橋爪洋介 委員   千葉県の事件を受け、去年、今年とかなりの件数に対応してもらい、補正予算にもそれが反映されている。交通の部署には大変お世話になり、私も現地を見てくれと言われ、警察と一緒に現場を見て、最終的には学校単位ぐらいの広さを一括して現地確認をしてもらうなど、本部や所轄の方に大変御苦労いただきお礼申し上げたい。  群馬県は交通事故が多く、数字上でなかなか改善されない状況もあるが、日頃の地道な努力を積み重ねてもらい、交通安全の普及啓発に頑張ってもらうことによって結果が出てくると思う。その裏付けとしての予算の確保など、我々もお願いしないといけないので県民の安全安心のために、ぜひこれからも頑張ってもらいたい。 ◆藥丸潔 委員   横断歩道塗り替え予算の話だが、一時停止線の塗り替えはこの予算には入っていないのか。 ◎荒船 交通部長   横断歩道に特化して予算要求しており、一時停止線は含まれていない。  当初予算については、昨年より概ね5,000万円多く計上しており、そちらには一時停止線、文字表示黄色センターライン塗り替えも入っている。 ○今泉健司 委員長   以上で付託議案の質疑を終了いたします。 △所管事項の質疑 ○今泉健司 委員長   これより、所管事項の質疑を行います。  委員の質疑及び執行部の答弁におかれましては、簡潔明瞭にお願いいたします。 ◆橋爪洋介 委員   薬物乱用対策について、現状と傾向について伺いたい。
    ◎田村 組織犯罪対策統括官   検挙の統計数値に基づく薬物事犯検挙人員は、過去10年増減を繰り返しながら、年間200から260人台で推移している。令和3年中の県内の検挙人員は222人であり、そのうち、覚せい剤事犯は143人、大麻事犯が74人、割合では、覚せい剤事犯が64.4%、大麻事犯が33.3%であり、この二つでほぼ全体を占めている。  令和4年8月末現在の薬物事犯検挙人員は123人であり、そのうち覚せい剤事犯は66人で、全体の53.7%と前年同期比で14.2ポイントの減少、大麻事犯は56人で全体の45.5%と前年同期比で15.5ポイント増加している。  傾向として、大麻事犯検挙人員、割合とも年々増加傾向にあり、年齢層で見ると20代が最も多くなっている。 ◆橋爪洋介 委員   若者で増えている大麻事犯の現状と傾向について伺いたい。 ◎田村 組織犯罪対策統括官   大麻事犯検挙人員については、近年増加傾向を続けており、令和3年は過去最多の74人である。薬物検挙人員の全体に占める割合も年々増加し、昨年は33.3%と10年前と比較すると約6倍になっている。  年代別に見ると、10代と20代が42人で、全大麻検挙人員に占める割合が56.8%と半数以上を占める。  令和4年8月末現在の大麻事犯検挙人員も、56人と前年同期比でプラス13人増加しており、10代と20代は44人で、大麻全体の検挙人員に占める割合が78.6%となっている。 ◆橋爪洋介 委員   大麻は簡単に手に入るらしく、特に若者の間では流行しているらしい。とりわけ大麻リキッドやワックスが、現在若者で流行しているようだが、現状について伺いたい。 ◎田村 組織犯罪対策統括官   大麻リキッドの検挙については、昨年から統計をとっており、令和3年中における検挙人員は9人で、令和4年8月末現在は5人である。 ◆橋爪洋介 委員   若者の大麻事犯が増えているとのことだが、どのような背景によるものなのか。 ◎組織犯罪対策統括官   昨年、大麻取締法違反で検挙されたものに対して行った警察庁の実態調査によると、年齢が低いほど周囲の環境に流されて大麻に手を出す傾向があり、このことが若年層に大麻が広がっている背景にあると思われる。  また、この調査では、覚せい剤と比較して大麻の危険、有害性の認識が著しく低いという結果もあることから、気軽に大麻に手を出してしまい、やがてはもっと強い刺激を求めて他の薬物に移行するという、薬物乱用への入口となるゲートウェイドラッグとしての危険性もみてとれる。 ◆橋爪洋介 委員   大麻リキッドは、インターネット等をみると気軽に手に入るように思われるが、対策としてどのようなことを行っているのか。 ◎田村 組織犯罪対策統括官   インターネット流通対策であるが、薬物を容易に入手できないように組織的な密売組織グループ等の厳正な取締りに加えて、SNSやインターネット上の有害・違法情報の排除等のインターネット対策を推進している。  具体的な対策として、県警公式フェイスブックやツイッターによる薬物乱用防止啓発情報発信のほか、サイバーパトロールやインターネットホットラインセンターからの通報等により、サイト管理者への有害情報削除依頼等県警サイバーセンターと連携の上、推進している。  このほかにも少年等若年層の周囲の環境を健全化させるための施策も重要であるので、小中高校生、大学生に対する薬物乱用防止教室各種イベント会場における薬物乱用防止啓発活動などを、関係機関や団体と協力しながら、総合的かつ効果的な諸対策を推進している。  また、知事が主催している群馬県薬物乱用対策推進本部会議に県警も参加しているので、様々な方々と情報交換の上、必要な取組を行っていきたいと考えている。 ◆橋爪洋介 委員   いろいろな地域の奉仕活動等に何らかの形で携わっていて、地域の青少年の健全育成非行防止という観点から、大事なことだと思っている。  薬物事犯の最年少は何歳ぐらいなのか。 ◎田村 組織犯罪対策統括官   現在、その資料は持ち合わせていない。 ◆橋爪洋介 委員   薬物乱用防止教室で小学校にも行っているとのことだが、今スマートフォンが中心で家の固定電話を使っている方は余りいないと思うので、子供たち交友関係や生活の実態というのが100%把握できてない状況の中で、とても心配なことだと思っている。  摘発の事例はあるのか。 ◎田村 組織犯罪対策統括官   主な検挙事例は、本年沖縄県警厚労省麻薬取締部との合同捜査により、SNSを利用して、大麻密売顧客を募り、密売を慣行していた大麻密売グループのリーダーやグループのメンバーなど計23名を検挙している。なお、この検挙により大麻草約1キログラム、末端価格に換算すると約600万円相当の大麻草を押収している。 ◆橋爪洋介 委員   警察官の採用試験における武道採用について概要を伺いたい。 ◎古川 警務部長   警察官の武道指導については、警察官の職務執行では実力行使を必要とする場面が多々あり、柔道、剣道等の術科について平素から教育訓練を行い、強靱な体力、精神力、技能の習得に努めている。  その中核を担う人材として、平成20年度からは柔道、剣道の武道に長けた人材を採用しており、本年が15年目となる。 ◆橋爪洋介 委員   これまでの武道指導の採用が、結果として国体の中で本県代表として活躍している選手の中心が群馬県警の警察官だと聞いている。栃木で開催される国体の出場選手について伺いたい。 ◎古川 警務部長   本年開催される栃木国体では、10月4日、5日に剣道競技、8日、9日に柔道競技が実施されると承知している。当県警からは、剣道に1人、柔道に4人の計5人が出場することになっており、柔道は5人制で、そのうち4人が県警の職員で武道指導採用者となっている。 ◆橋爪洋介 委員   剣道の1人は武道指導採用ではないのか。 ◎古川 警務部長   剣道は武道指導採用ではない。 ◆橋爪洋介 委員   7年後に2回目の群馬県の国体が迫っており、他の県も恐らくこのような形で、主力選手となっている状況だと思う。引き続き、職務で実力行使する上で非常に大事なことだと思うが、あわせて本県の競技力向上にも貢献しているので、引き続きそこを意識して採用してもらえると有り難い。  また、ライフルにも1人出場すると聞いているので、今後の活躍を期待している。 ◆藥丸潔 委員   信号機を新設してほしいという要望もあるが、矢印信号機時差式信号機の設置の要望もたくさん受ける。設置基準などについて伺いたい。 ◎荒船 交通部長   令和3年度末現在で県内に右折矢印信号機については401基、時差式信号機については189基を設置して運用している。  右折矢印信号機設置基準については、右折需要が多く、通常の青信号でさばくことが困難な場合、又は右折車と対向の直進左折車との衝突事故を防止するために、右折と直進等を分けて通行させる必要がある場合、さらに右折専用車線があり、右折待ちの車両が滞留できるための車線幅員があるときに設置を検討している。  時差式信号機設置基準については、1日を通して、上下線のいずれか一方の右折交通量が、他の方向からの交通量よりも著しく多い交差点に設置を検討している。ただ時差式信号機については、丁字路交差点のように、一方向だけ右折車がある場合に有効であるが、十字路交差点のような場合については、運転者が時差式信号を認識していないと、対向車も同じく赤色で停止するものと思い込み、早く赤となる方向の右折車と、青信号表示が延長となる対向直進車両との衝突の危険性が生じることとなる。よって、早く赤となる方向の右折を禁止する等の交通規制が必要となってくる。 ◆藥丸潔 委員   基準について話をしてもらったが、今後必要に応じて設置をしていく感じなのか、計画等があるのか伺いたい。 ◎荒船 交通部長   右折矢印信号機時差式信号機については、設置基準に合致したところがあれば、設置の検討を行っており、自動車の交通量や右折需要等交通実態、また地域の意見等を総合的に勘案して、設置判断を行っていきたいと考えている。 ◆藥丸潔 委員   右折の車線はあるが矢印の信号はない交差点もあるし、右折の車列が長いと感じるところもあるので、適宜適切に今後も対応してもらいたい。  ゾーン30について、前々から導入の提案をしているが、現状について伺いたい。 ◎荒船 交通部長   ゾーン30については、地域住民日常生活に利用される生活道路のうち一定の区域を選定し、最高速度時速30キロメートルの区域規制を行った上で、標識や標示、カラー舗装等によりゾーンの明確性を強め、ドライバーに対してゾーン30内であることを強く印象づけて、歩行者や自転車の安全確保を図ろうとする対策である。  平成24年度に整備を開始してから、令和3年度末までに61か所を整備している。 ◆藥丸潔 委員   今後の予定があれば伺いたい。 ◎荒船 交通部長   ゾーン30については、地域住民の方の要望や交通量、交通事故発生状況等をもとに、主として生活道路が集まった区域に通学路が含まれている場合などにおいて整備を進めてきた。また、例えば公共施設など、子供や高齢者が利用する施設等を含む区域や観光施設等の多数の歩行者等の通行が見込まれる区域などにおいても、整備を進めることとしている。  今後も道路管理者と連携し、ゾーン30の整備を進め、生活道路における人優先の交通や安全安心歩行空間の整備に取り組みたい。 ◆藥丸潔 委員   住民からここの地域をゾーン30に指定してほしいという声も上がるようになってきて、だんだんゾーン30が認識されるようになってきたと実感していて、着実に増えてきて周知啓発をしてきた成果が現れていると感じた。今後も地域住民の声をしっかり受けとめてもらいながら、増やしていってほしい。 ◆大和勲 委員   7月の県外視察において、青森県警で全方位カメラのパトロールカーへの搭載・運用状況について勉強させてもらった。いち早く現場の雰囲気や状況を把握することの重要性が分かった。いろいろなシステムがある中で、どの仕組みが本県に一番適しているかを考えながら、導入を図るべきだろうと思った。  全国の警察で、110番通報の映像受信を試行的に行うようになったが、経緯とシステムの内容について伺いたい。 ◎室岡 地域部長   110番映像通報システムは、110番通報の通報者スマートフォン又はタブレット端末を用いて、事件事故等初動対応に必要な映像等の送信を求めることを可能とするシステムである。  導入の経緯は、110番通報を受理した際に通報者から映像等を送信してもらうことで、現場の情報を収集することが可能となり、事情聴取に伴う110番通報者等負担軽減やより迅速かつ的確な初動対応を図ることを目的に警察庁が整備したもので、10月1日から本県を含む全国警察試行運用を開始している。  システムの概要は、110番通報を受理した通信指令室の担当者が映像等の取得が必要と判断した場合、通報者の安全が確保されていることを確認した上で、通報者の同意を得て、スマートフォン等専用URL付きショートメールを送信する。通報者はそのURLにアクセスし、担当者が表示するアクセスコードを入力して、撮影した映像等を送信してもらうことになる。送信された映像等通信指令室で確認できるほか、現場に向かう警察官に送信することも可能となる。  なお、本システムの利用に当たっては、映像等に係る著作権を放棄してもらうこと、GPS機能を用いて通報者位置情報を取得すること、第三者のプライバシーを不当に侵害しないように撮影すること、データ通信料通報者の負担になることの4点について、通報者に同意してもらう必要がある。URLとは、ウェブサイトの場所を表す文字列のことで、インターネット上の住所のようなものである。 ◆大和勲 委員   導入するとどのような効果が期待できるか改めて伺いたい。 ◎室岡 地域部長   本システムを活用することで、音声のみでは捉えにくい事件・事故の状況を視覚的に把握することが可能となり、現場に向かう警察官への注意喚起や必要な装備資機材等を具体的に指示できるほか、事前の情報収集により現場での事情聴取に伴う通報者負担軽減が図れる。例えば、映像による災害現場状況把握や複数台の車両が絡む多重事故状況把握逃走被疑者行方不明者の迅速な画像手配などに効果が発揮されると考えている。  県警察としては、通報者の安全に十分留意した上で本システムを効果的に運用し、これまで以上に迅速かつ的確な初動警察活動を推進していきたい。 ◆大和勲 委員   映像で送ることで状況が分かるし警察官もいろいろな準備ができる。また、なかなか経験しない事故や犯罪では、言葉で表すのは難しい部分があるので、画像で把握できるのは大変素晴らしいと思っている。試行しながら、どのような課題があるか研究してもらいたい。  本県での利用実績はあるのか。 ◎室岡 地域部長   今のところ重大事案の発生もなく利用実績はない。 ◆大和勲 委員   本県も外国人が60,000人以上活躍している地域であり、伊勢崎市においては13,500人くらいいる。例えば農業で外国人を採用している雇用主からは、免許がないとできる仕事が限られてしまうという意見もある。外国人自動車免許の取得についての現状を伺いたい。 ◎須田 運転免許統括官   本県は外国人が他県に比べて比率が高いという状況であり、運転免許試験を受ける方等も多い現状である。  当県警としては、受験者の希望に添った親切丁寧な対応として、学科試験の多言語化を推進しており、現在、英語、ポルトガル語ベトナム語の3か国語の試験問題を用意している。試験においても書類の審査を徹底し、免許の不正取得防止に配意している。
    大和勲 委員   群馬県の外国人を地域名別でみるとブラジル12,000人、ベトナム11,000人、フィリピン8,000人ということで、大部分の方は対応ができているので、大変有り難い。群馬県では少ない地域の方への対応についても研究してもらえると有り難い。  国際運転免許証等を他国で免許を取得して、日本でそれを使って乗っていたが、期限が切れてしまった場合はどうなるのか伺いたい。 ◎須田 運転免許統括官   国際運転免許証の有効期限は発給日から1年、又は日本に入国してから1年までという規定になっていて、日本にいる間に切れてしまうという人もいる。  有効期間満了後も車を運転する場合には、自国で有効な運転免許証を持っている場合は、日本の運転免許に切替えができる制度がある。交通ルールに関する知識の確認、技能の確認、さらには適性試験を実施している。知識の確認については、10か国語の問題を用意するなどの配慮をしている。 ◆本郷高明 委員   参議院選挙終盤の7月8日の日に安倍晋三元首相が銃撃された事件を受けて、今後も要人が来県することがあると思うが、警備体制にどのように影響が出てくるのか、またどう変わってくるのか伺いたい。 ◎桑原 警備部長   この度警護要則の抜本的見直しが行われ、新たな要則の下で必要な措置を講じることとしている。  警護には、現場指揮官による一元的な指揮の下、身辺警護に従事する警護員や不審者の発見・警戒等に従事する警護員などを重層的に配置することとされ、その態勢は、警察庁から示された警護計画の基準に沿うものとなっている。  県警としては、検証及び警護の見直しに関する報告書に記載された措置や新たな警護要則に基づく措置を確実に講じ、警護に万全を期していきたい。 ◆本郷高明 委員   日本は銃を所持してはいけないが、改造等をされて持っていたらどうにもできない部分もあって、今後要人に防弾チョッキを着てもらう等の依頼はあるのか。 ◎桑原 警備部長   警護に際しては、常に刃物や銃器使用によるテロを想定し、防弾資機材を活用するなど万全を期している。防弾資機材は、防弾衣のほか、防弾壁、防弾衝立や防弾シェルターといったものの導入も検討している。  詳細については答弁を差し控える。 ◆本郷高明 委員   来年にはG7サミットに係るデジタル大臣会合をGメッセで開催するなど、いろいろなテロ対応もある。私たちも協力したいと思うので、よろしくお願いしたい。 ◆金沢充隆 委員   新規の横断歩道に関して、年間に県内でどれくらい設置をされているのか、これまでの推移と合わせて伺いたい。 ◎荒船 交通部長   過去5年間における横断歩道の新設は、平成29年86か所、平成30年61か所、令和元年50か所、令和2年17か所、令和3年38か所となっている。 ◆金沢充隆 委員   横断歩道の新規設置について、基準や考え方はどうなっているのか伺いたい。 ◎荒船 交通部長   横断歩道は、車両等に対して歩行者保護の義務を課して、横断歩行者の安全を確保するために必要な場所に設置をしている。  設置の基準については警察庁が具体的な基準を示しており、信号機が設置されていない交差点では、原則として車道幅員が3.5メートル以上、かつ「交通量や横断歩行者が多い」、「多数の人が利用する商店、公共施設がある」、「駅、学校等に通じる場所やバス停留所付近」のいずれかに該当すれば設置を検討することとしている。  また単路については、車道幅員が5.5メートル以上で、横断歩行者が多い場所では設置を検討することとしている。  ただし、勾配の急な坂道や見通しのきかない曲がり角などについては、原則として設置せず、横断歩道の間隔については、市街地では概ね100メートル以上、非市街地については概ね200メートル以上とされている。 ◆金沢充隆 委員   なるべく設置可能なところについては、予算の関係もあると思うが、安全対策の観点から、住民の声も聞きながら進めてもらいたい。設置がかなわないところについても丁寧な説明と、例えば横断歩道は設置できなくても、道路管理者との協議の中で、別の安全対策が可能かというところも検討して進めていくことが大事だと思うがどうか。 ◎荒船 交通部長   カーブがきつい場所、横断需要が少ない場所、勾配が急な場所については、横断歩道の設置ができない。そのような場所については減速対策や道路線形を見直すよう道路管理者にお願いするなど、道路管理者と連携するとともに地域住民の意見を聞きながら、安全対策を進めていきたい。 ◆金沢充隆 委員   高速道路でのあおり運転を原因として痛ましい死亡事故が起きて社会問題化する中で、妨害運転罪として道路交通法が改正されて新たに罰則が設けられた。あおり運転に関しては、撲滅に向けて対策をとってもらいたいと思うが、これまでの県警の撲滅に向けた対策について伺いたい。 ◎荒船 交通部長   あおり運転については、令和2年6月30日施行の改正道路交通法により妨害運転として整備後、高速道路サービスエリアでの啓発用ポスターの掲出、四季の交通安全運動期間中における啓発用チラシの配布等により、法改正の周知に努めるとともに、特に危険性の高い高速道路を中心に、車間距離不保持違反の取締り等を推進している。  車間距離不保持違反については、令和3年中は635件、本年8月末では250件を検挙している。また本年7月には埼玉県警と合同で、ヘリコプターを導入した空陸一体の取締りを行い、車間距離不保持違反や速度超過など15件の違反を検挙した。  ドライブレコーダーについては、事故やトラブルの際に、ドライブレコーダーの記録が極めて重要であると考えており、これからも設置を呼びかけていきたい。 ◆金沢充隆 委員   引き続きしっかりと取り組んでもらいたいと思うが、妨害運転罪として、検挙の件数はどういう状況なのか伺いたい。 ◎荒船 交通部長   妨害運転の検挙状況は、法改正から本年8月末までに3件を検挙している。  具体的には、1件目は令和2年7月、安中市内の国道において、急接近・並進及び幅寄せを行い、被害車両に急ハンドルを切らせたなどとして、60歳代の運転者を検挙している。  2件目は昨年10月、伊勢崎市内の県道において、急接近した上、執拗にクラクションを鳴らし進行を妨害したとして、50歳代の運転者を逮捕検挙している。  3件目は昨年3月、藤岡市内の国道において、蛇行運転、右側通行などを繰り返したほか、幅寄せをするなど進行を妨害したとして、60歳代の運転手を検挙している。 ◆金沢充隆 委員   高速道路ももちろん、一般道路についても高齢ドライバーが増えてくる中で、ゆっくり走るドライバーが増えてくると、後ろから煽られるなど怖い思いをしたと聞くことが多くなってきたので、引き続きあおり運転防止に向けた周知、広報啓発、また必要に応じた取締りを行って、あおり運転が撲滅されるよう今後も取り組んでもらいたい。 ◆牛木義 委員   特殊詐欺に関して、令和元年までは認知件数と検挙件数に差異があったが、2年以降縮まってきて、いろいろな工夫をしながら取組をしていると感じているが、先日、甘楽町でも大きな額の特殊詐欺事件が発生し、大いに驚いているところである。  特殊詐欺の現状、発生状況について伺いたい。 ◎金井 生活安全部長   令和4年8月末現在の県内の特殊詐欺の認知件数は141件、前年比プラス8件、被害総額は約3億2,600万円、前年比プラス約8,000万円で、認知件数、被害額ともに増加している。  最近の特徴として、オレオレ詐欺が57件で、前年の同時期と比較してプラス11件と増加傾向にあるほか、キャッシュカード詐欺盗や預貯金詐欺といったキャッシュカードを狙う手口が全体の約半数を占めている。また、特殊詐欺は被害者のほとんどが65歳以上の高齢者であり、犯人からの電話で始まっているという状況である。 ◆牛木義 委員   被害の件数も額も上がっているが、取り組んでいること、またこれから取り組む予定の対策について伺いたい。 ◎金井 生活安全部長   特殊詐欺は犯人の電話から始まることから、その電話に出ないことが最善策である。  そこで、高齢者宅への特殊詐欺電話対策装置の設置など電話機対策の普及促進が被害防止の重要なポイントとなる。  県警察では、特殊詐欺被害防止のために、高齢者の抵抗力を高める対策、犯人に犯行を断念させる対策、だまされても水際で阻止する対策を三本柱として、関係機関・団体と連携した広報啓発を行うとともに、金融機関やコンビニエンスストアなどの関係事業者と連携して抑止対策に取り組んでいる。  今後、現在行っている対策とあわせて、被害防止に最も効果が高いと考えられる特殊詐欺電話対策装置の普及促進を図るために、新たな取組として子供や孫世代に対する働き掛けを行う。過去の被害者への調査から、自分が被害に遭うという危険性を高齢者自身が認識できていないということがわかっているので、その子供や孫世代への働き掛けが必要であると考えられる。そこで、電話機対策が有効かつ重要であるということを、子供や孫の勤務先である企業等に対して周知を行い、従業員に呼び掛けてもらうことで、個別に企業等に働き掛けを行っていこうと考えている。 ◆牛木義 委員   特殊詐欺電話対策装置について、どれくらい効果があるのか伺いたい。 ◎金井 生活安全部長   この電話は、着信が鳴る前に相手方に通話を録音しますというメッセージを流し、電話を受けた人が受話器をとると録音が始まる。したがって、犯人は自分の声を録音されることによって捕まるのが嫌だから、相手が受話器を取る前に電話を切ってしまうことがほとんどである。取りつければ、その電話に高齢者が出なくて済むという効果が期待できる。 ◆牛木義 委員   この装置を入れておいて被害に遭った方はいないということでよいか。 ◎金井 生活安全部長   本年8月までの統計で、警察で平成30年以降に400台ほど整備して配布しており、8月末までに延べ1,200台余り設置しているが、設置した世帯での被害はない。 ◆牛木義 委員   設置をして被害がないので、効果が高いことが分かる。私も自信を持って、地元の方々に導入してくださいと話をしていこうと思う。  また自分は大丈夫という気持ちを高齢者は持っているということで、警察から絶対入れなさいと強く言うのは難しいと思う。子供・孫の世代から、買ってきて取りつけるからね、としてもらうのが一番効果があると思う。  そこで、若者に向けた取組として一つ提案したいと思う。  配布した資料は、「ハコヅメ」という10年間女性警察官として勤務された方が漫画家に転職して書いている漫画で、その中のワンシーンで、刑事課の部屋に行くと主人公が、そこの刑事課のことを強面博物館と表現している。  ハコヅメの漫画の中に出てくる特殊詐欺対策の資料であるが、左側を縦読みして、「振り込め詐欺グループノくそども絶対パくる」という文章になっている。群馬県でこれと同じ表現は無理だと思うが、若者を狙ってということなので、気づいた若者がSNS等に挙げれば、この文章構成どうなっているのだろうと、例えば「この絶対パクリ」ならどう文章を作ってるのかと読む方も増えるのではないかと思う。  この電話装置が重要だと伝えられるような縦読み文章が作れれば、お金をかけずに自然に広告ができるという状況が生まれるのではと思っている。ありきたりの文章立てにしては面白くないので、例えば10人で会議したら4人は反対するぐらいの攻めた内容を考えたら面白いと思うがどうか。 ◎金井 生活安全部長   子供世代、孫世代へ働きかけが重要だと思うので、新たな柔軟な発想で広報啓発できるように取り組んでいきたい。 ◆牛木義 委員   「ハコヅメ」の作者は元警察官なので、もしかしたら、交渉すればキャラクターを使わせてもらったりもできるかもしれないと思うので、ぜひ、いろんな方法を模索してもらいたい。 ○今泉健司 委員長   以上で所管事項の質疑を終了いたします。 △付託議案の討論・採決 ○今泉健司 委員長   これより付託議案の採決を行います。  採決に先立ち討論される委員は挙手願います。  (挙手なし)  討論はありませんので、本委員会に付託された警察本部関係の議案について採決いたします。 ○今泉健司 委員長   第100号議案について、これを原案のとおり可決することに賛成の委員は挙手願います。  (挙手全員) ○今泉健司 委員長   挙手全員であります。  よって、第100号議案は原案のとおり可決することに決定いたしました。
    △散会 ○今泉健司 委員長   以上をもちまして警察本部関係の審査を終了いたします。  次回は、4日午前10時から再開して、教育委員会関係の審査を行います。  本日はこれにて散会いたします。 (午前11時24分終了)  委員会記録署名委員   文教警察常任委員会    委員長 今泉 健司...